Media

催花賞を受賞して思うこと

世阿弥の目指した魂の救済の能を目指して

 

人はいつの時代であれ自らの魂の磨きのためこの世に生まれてきます。そして、如何なる状況にあろうとも心の目を離すことができないのが、真理と言われる「真・善・美・徳・未来」です。真(まこと)を尽くし、善を施し、自らの心身に美しさを備え、そして徳の備わった魂には未来が開けます。この「5つの真理」に向かって努力する方法が世阿弥の能の中にあり、一つの修行法とも言えます。

それは能という、過去世から現世、そして来世へ向かって3つの世界を亘って人の魂を描き、仮面をつけて舞う仮面劇であるからです。そしてそこにはその時代の歴史や文化を背景に、人がどういう風に己の魂というものを見つめてきたか、ということがお能の中で表現されています。ワキといわれる旅の僧に、あの世から呻吟の声をもって語り掛けてくるのが能のシテであります。いわばワキは「扇の要」の役で、怪しく時空間を広げることによって、シテはその時空間の上でおどろおどろしい舞を舞い、そしてこの魂の叫びを表し昇華していくのです。いわばワキの心や目を通して観るという能の見方が昔はよく知られていました。今は直接的に舞台を観、演者を観、そしてお囃子を聞き…それは部分的であって、とてもその時代にスリップしてその時代を理解したとは言えません。現代とのギャップがあって、そこに能の夢、現、幽玄といった魅力があると思います。私は本来の、世阿弥の描きたかった、魂の、地獄の底で呻吟を漏らし、そしてこの世に訪れてくる、これら救われざる魂の妄執のシテ、これにスポットを当てることによって、いかに人間の魂が永遠なるものか、そして深いものか、文化やその時代によって、さまざまに変化され、そしてその中で魂は永遠の旅を続けます。この基本的なお能というものを私はこれからも広げていきたいと思います。

混迷の現代に生きている私たちが感性の器をいつでも磨けるような、そういう環境づくり、例えば、汚染をされていない正しい食糧を作りいただく環境、つまり畑を自分たちで栽培し、また能舞台を模した平場の道場があり、一日着物・袴で過ごし、朝から武道、そして謡、仕舞、茶道、書道、瞑想に加え、能面作りや国際語である英語を勉強するというカリキュラムも組み込まれています。このトータル的な施設を作ることによって、日本及び外国の人たちが、中期・長期・短期に渡って滞在し、能の修行法を研修できる施設を造って実践してみたいと、そんな風に考えています。まずは、必要なことは、土地や畑を取得し、そしてこの活動に格別なご理解をいただいて寄付を募り、「(仮称)能楽大和塾」を完成させ、これらを実践することによって、30年、50年をかけた人類と地球の調和を実現するための礎としたいと考えています。皆様におかれては、是非ともこのことをご理解いただき、宣伝もいただいて、お力添えをいただき、実現しますよう、お願いをいたしたいと思います。

 

宇高通成

 

カリキュラム(実践内容):

地域の子供たちの無料研修 一般日本人及び外国人の参加 世界各国大学との文化交流の研修の場 教員の研修 農業大学および農家による畑指導(野菜作り)

武道、茶道、書道、瞑想、能(謡、仕舞、能面作り) 専門の指導者を招聘

 

構想・責任者:

金剛流 宇髙通成(1947年生まれ。小学校卒業と同時に二世金剛巌の内弟子となる。10年の修行ののち独立。翁、道成寺、卒都婆小町、鸚鵡小町、鷺などを演能。金剛会副理事長を歴任。重要無形文化財総合指定。令和元年、法政大学「催花賞」受賞。著書『能面の見方』『能面の神秘』『能への道』その他多数。)






2017年・松山市民能/愛媛新聞
2017年・松山市民能/愛媛新聞

2016年/能楽タイムズ
2016年/能楽タイムズ

2016年10月/能楽タイムズ
2016年10月/能楽タイムズ

東雲能 2016年4月5日
東雲能 2016年4月5日

東雲能 2015年4月5日
東雲能 2015年4月5日

2014年10月28日/愛媛新聞
2014年10月28日/愛媛新聞

2013年5月10日/愛媛新聞
2013年5月10日/愛媛新聞

東雲能 2013年4月5日/愛媛新聞
東雲能 2013年4月5日/愛媛新聞
東雲能/読売新聞
東雲能/読売新聞
東雲能/毎日新聞
東雲能/毎日新聞


東雲能 2012年4月5日
東雲能 2012年4月5日

2011年2月6日/東京新聞
2011年2月6日/東京新聞

2010年10月2日 ⅰ
2010年10月2日 ⅰ
ⅱ


2010年6月26日/中国新聞
2010年6月26日/中国新聞

2010年6月4日/中国新聞
2010年6月4日/中国新聞

2010年2月1日/京都新聞 ⅰ
2010年2月1日/京都新聞 ⅰ
ⅱ
ⅲ


2010年7月10日/中国新聞
2010年7月10日/中国新聞

2006年6月2日/京都新聞
2006年6月2日/京都新聞

2004年9月7日/京都新聞
2004年9月7日/京都新聞

2003年5月5日
2003年5月5日

新作能「原子雲」披露へ/平和祈り金剛流能楽師

四国新聞社 (デジタル版リンクページへ)

2003年8月1日


2000年7月14日/京都新聞
2000年7月14日/京都新聞

1998年/「金剛」152号
1998年/「金剛」152号
「追善能から稽古舞台再興まで」P1
「追善能から稽古舞台再興まで」P1
P2
P2
P3
P3